“高貴さは、義務を伴う”─ノブレス・オブリージュに学ぶ、リーダーの品格
本田賢広です。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は【“高貴さは、義務を伴う”─ノブレス・オブリージュに学ぶ、リーダーの品格】と題し、
お届けします。
「管理職なんかになりたくない。責任とリスクばっかり増えて馬鹿らしい!」
時に、そんな言葉を耳にします。
そんなとき、伝えたい言葉があります。
─それが、「ノブレス・オブリージュ」です。
ノブレス・オブリージュとは?
この言葉は、19世紀ヨーロッパの貴族社会から生まれました。
- noblesse(高貴さ)
- obliger(義務を負わせる)
つまり、「高貴であることは、義務を伴う」という意味です。
地位や権力、財産など、“力”を持つ者こそ、
自己の利益ばかり優先することなく、
立場にふさわしい責任と行動が求められる、という倫理観・道徳観です。
たとえば─
・領民を守るのは領主の務め
・貴族は戦争において先陣を切るべき
・社会的地位の高い者は、率先して寄付や公共奉仕をする
この思想が、貴族たちの信頼と尊敬を支えていたのです。
新渡戸稲造はこう言いました。
「武士道とは、武士階級にとってのノブレス・オブリージュである」
だから、武士は気高いのだな、私もそうありたい、と思いました。
現代を生きる私たちのノブレス・オブリージュ
日本は貴族社会ではありませんが、
社会的に影響力のある人−たとえばリーダーや
経営者、経済的余裕のある人には、
ふさわしい「義務」や「責任」がある
この考えは、現代の私たちにも通じます。
たとえば、
・ピンチや困難なときこそ、リーダーが先頭に立ち皆を守る
・権限を持つ者ほど、説明責任を果たす
・社会的に成功した人ほど、社会や次世代に還元する
つまり、“自由”や“力”と引き換えに、私たちは「責任」を背負うのだと思うのです。
義務を自覚する人に、私たちは“高貴さ”を見る
ソフィアバンク代表 田坂広志さんの言葉に、こんな一節があります。
「高貴な人が自覚する義務」を逆にすると、
「義務を自覚する人の高貴さ」ということになる。
たしかに、
人のために尽くす人
目立たずとも支え続ける人
責任から決して逃げず、最後まで背負う人
の姿に、私たちは「品格」や「プレゼンス(存在感)」を感じ、
尊敬や信頼を覚えます。
そう考えると、
「自由や力を手にするほど、責任が増える」ことは
苦しみや重荷などではなく、
「誇り」といえるのではないでしょうか。
いま、スピードと効率が優先される時代です。
だからこそ──
立場ある人が、黙って人を支えることの美しさ
力ある人が、静かに徳を積むことの尊さ
この価値を忘れずにいたい。
そんな人間になりたいと思います。
ノブレス・オブリージュのある、美しい社会を作っていきませんか!
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
心から応援しています!
本田 賢広
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