自律型人財が育つ3つのフェーズとは?
メンバーが自律型の人財に育っていくとき、以下の3つのフェーズを移行していくと考えられます。
第1フェーズ:心理的安全性の中、安心して本音が話せる
第2フェーズ:頑張る理由が見つかり、内発的に動機付けられる
第3フェーズ:主体的に気づき、継続的にチャレンジできる
各フェーズについて、具体的に見ていきます。
<第1フェーズ> 心理的安全性の中、安心して本音が話せる
自律型人財が育つとき、何といっても欠かせないのが心理的安全性です。人間は感情の生き物です。心からの信頼感、安心感がなければ、「こんなことを言ったら評価や信用が下がらないだろうか」「不利な状況になるのでは?」「怒られないだろうか」など、まず自己を防衛することに意識がいきます。不安感、不信感でいっぱいの中、もっとやる気を出せ、チャレンジしろと言われても無理な相談です。
何を言っても決して人格否定されない、何があっても自分の味方でこれからの成長を信じてくれている。そんな安心安全ポジティブな関係が保証されていて初めて本音が話せ、何ために頑張るのかなど深い相談もできるようになります
もしすでに関係が冷え切っている相手であれば、仮にすぐに良い反応をしてくれなくても、「北風と太陽」の太陽のように温かい関わりを続けることをお勧めします。結果的にうまくいかなくとも、上司自身のリーダーシップや人間力の成長につながることは間違いありません。
<第2フェーズ> 頑張る理由が見つかり、内発的に動機付けられる
心のガードが下がれば、本音で話し合うことができます。メンバーの中には、もともと夢や目標を持っている人がいるかもしれません。その場合、夢をイキイキ話してもらい、心から応援することができます。元気が出ますし、さらに日々の仕事の一部でも夢につながっていると解釈できれば、仕事にも彩りが出てきます。
一方、「特に今のところ、夢などあまりない」というメンバーでも、Aの仕事をしているときは楽しそうなのにBの仕事のときはやらされ感でやっている?など観察できれば、「Aの仕事の何が好き?Bのどんなことがしんどい?」とざっくばらんに話し合ったり、「学生時代も含めてどんな瞬間が一番楽しかった?」など雑談することで、モチベーション・スイッチが見えてくることがあります。それが仕事でも得られるよう協力できれば、メンバーは内発的に動機づけられることでしょう。
<第3フェーズ> 主体的に気づき、継続的にチャレンジできる
動機づけられていれば感度の高いアンテナが立ち、前に進むため必要なことに自ら気づく回数が増えますし、上司がコーチングすれば、積極的に自問自答したくなるでしょう。自分で気づいたことは自発的にやってみたい、その結果であれば良いものも思わしくないものも血肉になり、次のチャレンジへの原動力になります。小さな成功体験を積み重ねることで継続的にチャレンジでき、自律型人財に成長していくことでしょう。
以上のように「メンバーは今どのフェーズにいる?」と意識することで、上司として適切な接し方ができ、お互い気持ちよく成長していくことができます。
【関連情報】
●書籍:「実践!1on1ミーティング」
●書籍:「1on1ミーティングの極意」
●ブログ:メンバー(部下)が行動を起こさなかった時、学びにつなげるステップ
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