自己開示は逆効果!?信頼される人・むしろ引かれる人の決定的な違い
本田賢広です。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、
【自己開示は逆効果!? 信頼される人・むしろ引かれる人の決定的な違い】
と題し、お届けします。
「自己開示をすると、相手との距離が縮まる」
そんな話を聞いたことはないでしょうか。
実際、201人を対象にした2024年の研究では、
上司が自己開示することで、部下からの「感情的な信頼」が高まり、
さらに上司に対する人間的な魅力の評価を介して
「認知的な信頼」も高まることが示されています。
ところが先日、コーチングのクライアントさんから、
こんな言葉を伺いました。
「上司の姿を見ていると、
自己開示はしない方がいいと思っていました」
そこには、自己開示に対する
少し嫌悪感にも似た感情がありました。
自己開示によって、信頼される人がいる。
一方で、
自己開示するほど、むしろ引かれてしまう人もいる。
同じ「自分のことを話す」という行為なのに、
なぜ、こんな違いが生まれるのでしょうか。
私は、大きく「2つの違い」があると思っています。
■ 主役を奪うか、相手に戻すか
一つ目は、
「主役を奪うか、相手に戻すか」
です。
例えば、相手が成功体験を話した時、
「私なんて、もっとすごい結果を出したことがあるよ」
相手が苦労話をした時、
「いや、俺の方がもっと大変だったよ」
と返す。
本人は「共感している」つもりかもしれません。
でも、いつの間にか、
会話の主役が相手から自分に変わっています。
これは共感というより、
“主役の横取り”です。
一方、自己開示で信頼される人は、
まず、相手の話を最後まで聴きます。
そして、
「私も少し似た経験があってね」
と控えめに自分の経験を話し、
自分の話は短くして、また相手に返します。
「私もそうだった」は共感。
「私なんてもっと」は横取り。
ほんの少しの違いに見えて、
相手が受け取るものは大きく違います。
■ 誰のために話しているか
そして、もう一つの違い。
それは、
「誰のために話しているか」
です。
例えば、
「すごいと思われたい」
「自分のことを分かってほしい」
「慰めてほしい」
そんな気持ちからする自己開示は、
自分を満たすための話になりがちです。
すると相手は、
「褒めなきゃ」
「慰めなきゃ」
「何か気の利いたことを返さなきゃ」
と、気を遣います。
話した本人はスッキリしても、
相手は疲れてしまうかもしれません。
一方、例えば、
部下が失敗して落ち込んでいる時。
「私も昔、同じような失敗をしたことがあるよ。
その時は、こんな工夫をしたんだ」
と、自分の失敗を話す。
それによって相手が、
「自分だけじゃなかったんだ。
この人にも、そんな時期があったんだ」
「だったら、自分ももう一度やってみよう」
と思える。
自分の弱さや失敗を話すことで、相手の心が少し軽くなる。
これは、「相手のための自己開示」です。
同じ自己開示でも、
「誰のために話しているか」
によって、その結果は真逆になります。
信頼される人は、
自分の話をしているのに、
「主役は相手」
なのです。
もし今日、誰かに自分の経験を話す機会があったら、
話した後に、少しだけ相手を観察してみてください。
相手は、私に気を遣っていないだろうか。
それとも、
「もっと話したい」
という表情をしているだろうか。
自己開示とは、自分を開くことで、
「相手も安心して自分を開けるようにすること」。
そこに、信頼を生む自己開示の本質が
あるのかもしれません。
最後まで読んでくださり、大変ありがとうございます。
心から応援しています!
本田 賢広
______________________________________
【NEWS】
このたび、日本経済新聞社×ビジネスコーチ株式会社による
「日経エグゼクティブコーチ資格取得プログラム」の一部を
担当させていただきました。
私が担当したのは、
◆「行動変容を促すエグゼクティブコーチングの基本スキル」
◆「集中ロールプレイ(実践力強化)」
です。
これまで「社内コーチ養成プログラム」は数多く担当してきましたが、
「エグゼクティブコーチを育成する」という講座を担当するのは、
私にとって初めての経験でした。
受講されたのは、経営者やCHRO、すでに独立されている
コーチやコンサルタントの方など、多様な経験を積んでこられた
40代から70代までの皆さまでした。
オンラインで8時間、そして5時間。
私自身も、これまで培ってきたものをあらためて問い直しながら、
一つひとつお伝えさせていただきました。
「人の行動変容を支援するとは、どういうことなのか」
「経営を担う人に向き合うコーチには、
どのような在り方と実践力が求められるのか」
私自身もあらためて深く考え、学ばせていただく貴重な機会となりました。
これからも、現場での実践と学びを重ねながら、クライアントの未来と幸せに
貢献できますよう、コーチングを磨き続けていきたいと思います。
______________________________________
コーチングや講座、本文に関するご質問・ご相談など、いつでもお気軽にご連絡ください。
→ https://sevenfoldbliss.com/contact/
(ほんだ たかひろ)
株式会社セブンフォールド・ブリス 代表取締役
多摩大学大学院MBA客員教授
国際コーチング連盟(ICF)マスター認定コーチ(MCC)
エグゼクティブコーチとして、年間約400セッション、累計3,000時間以上実施。主に大企業(IT企業、メーカー、製薬会社ほか多数)の経営幹部に対し、業績向上、リーダーシップ強化、人材育成等の面で貢献。また、1on1ミーティング研修の専門家として、延べ30,000名以上のリーダー・管理職の育成に携わる。日経エグゼクティブコーチ資格取得プログラム講師として登壇するほか、損害保険グループ、住宅メーカー等、数多くの企業で1on1ミーティング研修・社内コーチ養成プログラムを主導。延べ登壇回数は2,500 回を超える(リピート率95%)。心理的安全性と内発的動機づけを軸に、「メンバーが安心して本音を話し、自ら動きたくなる」対話のあり方を伝えている。著書に『実践!1on1ミーティング』(日本経済新聞出版)、『1on1ミーティングの極意』(ワン・パブリッシング)など。
