コーチングはAIで代替できるのか!?
本田賢広です。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、
【コーチングはAIで代替できるのか!?】
と題し、お届けします。
近年、AIの進化は本当に目覚ましいですね。
では、コーチングもAIに代替されていくのでしょうか?
今日はその問いについて、一緒に考えてみたいと思います。
AIで代替できる領域
実際、コーチングの一部はすでにAIに置き換わりつつあります。
特に以下のような“型”の領域は、AIの得意分野です。
① 型化された質問や傾聴
AIは、テンプレート化された質問の生成を瞬時に行います。
たとえば「週明けから動きます!」と言えば、
・具体的には?
・理想状態は?
・何が障害ですか?
など、的確な順序で返してきます。
② 行動計画の整理
抜け漏れチェック、時系列の整理、SMART化などは段違いに速いです。
③ 記録・振り返り支援
過去との整合性、行動ログ化、アクション管理。
これらは高精度で可能になりました。
つまり、構造化できる領域は、AIが高速で代替可能だと言えます。
実際にAIコーチングを受けて感じたこと
最初は驚くほど瞬時に質問が出てきます。
ただ間髪入れずに次々と問いが来るため、
少し追い込まれるような感覚になる場面もあります。
進め方はGROWモデル中心で、思考整理や要約は非常に正確です。
一方で承認はテンプレ化されており、
「すぐに行動を促される」という印象も受けました。
総じて言うと、ワクワク感や伴走感はなく、
まさに「効率的な整理役」という印象でした。
AIでは代替できない領域
ここからが本質です。
AIでは代替できない領域があります。
それは「人の存在価値」に触れる領域です。
① 心からの承認と深い傾聴
言葉の承認ならAIでもできますが、
・普段から見てくれている人からの、心からの承認
・自分史を踏まえた理解
・繊細な心情への受容、深い傾聴
これらがあると、人は「この人と一緒に進みたい」と思います。
承認は言葉そのものよりも、
「私の背景を理解してくれている」「努力を見てくれている」
という実感によって成立します。
② その瞬間ならではの最適な問いとフィードバック
AIは問いをいくらでもパターンで生成できますが、
クライアントの表情や感情、エネルギーの変化や視野の狭まりなどに
応じて、最も効果的なタイミングで問いかけたり、
フィードバックしたりするのは、生身のコーチでなければできません。
③ 真にありたい姿を描き、「あなたならできる」と本気で応援すること
ありたい姿が明らかになるには、クライアントの
・印象的な経験、感じた痛みや栄光
・感情や価値観、生き方
などへの深い理解が欠かせません。
そして、本人以上に未来を信じ、勇気づけるコーチの
プレゼンス(存在感)や人間力も欠かせません。
クライアントは、「誰に応援されるか」によって、
感じ方が大きく違うからです。
“人生経験ができない”AIには、決して真似できない領域です。
最後に
AIは思考整理の優秀なナビゲーターにはなれるでしょう。
しかし、人生の伴走者にはなれません。
だからこそ、コーチ側には問いが突きつけられます。
AIには絶対に代替されないコーチであるか?
存在感、人間理解、承認、勇気づけ―
これらを磨き続ける人が、これからの時代に求められるのだと思います。
私自身も深く肝に銘じ、
関わる方々の未来を信じ、全力で伴走し続けたいと思います。
AI時代だからこそ、人に触れて生きる時間が価値になる。
私はそう信じています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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