職場が活性化する基盤「心理的安全性」とは
「心理的安全性」とは
Googleが「生産性が高いチームの共通点は何か」を調査したところ、第1の条件は「心理的安全性(Psychological safety)が築かれていること」というものでした。
心理的安全性という言葉は最近よく耳にしますが、一部誤解も生じているようです。単に仲良くしましょう、ソフトなコミュニケーションで波風を立てないように、などと言った意味ではありません。
石井遼介氏は「心理的安全性のつくりかた」という著書の中で、「日本の組織では、①話やすさ、②助け合い、③挑戦、④新奇歓迎の4つの因子があるとき、心理的安全性が感じられる」と言っています。
平たく言えば、
①反対意見やネガティブな報告など、何を言っても信頼関係は壊れない(話やすさ因子)
②トラブルや行き詰まりの際、すぐに情報を共有し、「困った時はお互い様」と助け合える(助け合い因子)
③正解がない中で、模索や試行錯誤がポジティブに捉えられ、「とにかくやってみよう」と思える(挑戦因子)
④一人ひとりの強みや個性を発揮したり、独自の視点を持ち込んだりすることが歓迎される(新奇歓迎因子)
といった状態です。
過去の経験から具体的な行動のヒントを得る
このような安全性があれば、イキイキした個人同士協力し、シナジーが生み出されます。では、具体的に何から始めることができるでしょうか。
皆さんはこれまでの人生で、
「ああ、このコミュニティにいるときは安心して本音が言えるし、自分らしくいられるな」
「ああ、この人たちの前ではノビノビ成長できる感じがするな」
と感じた経験が一度や二度、あったのではありませんか?部活動の仲間といた時でしょうか。あるいは恩師や仲の良い近所のおじさんおばさんの前ではそうだったでしょうか。
そのような経験を深く思い出してみると、なぜあのときはうまくいったのか、どんな条件が揃っていたのかなど、ヒントはたくさん見つかると思います。
リーダーが持っておくと効果的なマインドセットとは
最後に、リーダーが持っておくと効果的なマインドセットについて私なりにまとめましたので、ご参考になれば幸いです。
- コロナ禍で頻繁に会えないときこそ、関係の質を大切する
- 「臆さず率直な意見を(反対意見も)言える雰囲気作りをする、その勇気を賞賛する」など、心理的安全性の高い、ありたいチーム像を明確に定義し、メンバー全員で共有する
- メンバーを管理するのではなく、気持ちよく仕事に集中してもらえる環境を作る
- リーダー自身も不安になったり間違ったりすることを認める
- メンバーの不安や不満が早期に取り除かれるように、心から寄り添って聴く
- 「お互いを尊重する」という価値観を、まずリーダーから体現していく
理想のチームづくりを皆で協力しながら一歩一歩進めていくことで、不安が消え、多様な意見が活発に交わされ、結果、生産性向上やイノベーションにもつながっていくのではないでしょうか。
ともに、素敵な職場を作っていきましょう!
【関連情報】
●書籍:「実践!1on1ミーティング」
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